suzume blog

Pythonを勉強中です。日々雑多なことを書いています。

癒しの時間

昨日、久しぶりに外食をした。

昼から美味しいお料理と日本酒ですっかり良い気分で帰宅したが、

家についてスマホが無い事に気が付いた。

そういえばトイレに行った時にスマホを持っていたような・・

案の定、店に電話をしたところトイレにスマホの忘れものがあった

という。

電車とバスを乗り継いでいく、少し不便なところにあるお店。

激しく自分を恨んだが、とにかくやむなしという事でとんぼ返りで

スマホをお店まで取りにいくことにした。

 

土曜日の夕方という事もあってか、行きのバスは200%くらいの

乗車率でおまけに大渋滞。

いつもの2倍くらいの時間をかけてお店に辿り着き、

スマホを受け取って今度は帰りのバスに乗った。

バスを待つ間に雨まで降ってきて踏んだり蹴ったりの気分。

いやいや、でも100%自分が悪いのだから仕方がない。

そう思いつつも、自分を責める事で気分がどんどん落ち込んでいった。

帰りのバスは行きのバスはどうして?と思うほど空いていた。

道もなぜか空いていた。

「発車しまーす」

という運転手さんの掛け声とともにバスはゆっくりと動き出した。

優しい運転手さんのようで、バス停に止まるたびに

「後ろから自転車が来ているのでお気をつけください」

などとアナウンスしてくれてとても気分が良い。

そして動く前には必ず「発車しまーす」とマイペースにアナウンス

してくれる。

バス全体が心地よい雰囲気に包まれていた。

 

次のバス停で父親と小学校低学年くらいの女の子の二人連れが乗ってきた。

なんとなく見ていると、運転手さんの真後ろの席に女の子が座りたがった。

しばらくあの席は感染予防で座れなかったはずだが、気付いたら

もう座れるようなったのだな。

なんて変なところで感心しているとその女の子をそこに座らせてから、

お父さんが「そこに座ってるから」と女の子に話しかけていた。

そこというのは横並びで座れる優先席ゾーンであるが、

その女の子の席からは一番近く、バスもガラガラなので、もちろん

全然問題は無い。

お父さんはそっと優先席に座った瞬間、運転手さんが

「座りまーす」

とアナウンスした。

一瞬聞き間違えかと思ったが、でも間違いなく「座りまーす」

と言った。

そして、何もなかったかのように「発車しまーす」

と続けてアナウンスしてバスは動き出した。

 

昨日は(自分のせいで)スマホは忘れるわ、雨にも降られるわで

かなり落ち込み気味だったのだが、一気に癒された。

運転手さんはもしかしたらかなりマイペースでいつも通りに仕事を

しているに過ぎないのかもしれない。

そうであっても、あの瞬間に全てが帳消しになり、むしろお釣りがくる

くらい癒された時間であった。