suzume blog

Pythonを勉強中です。日々雑多なことを書いています。

ある幸せな日常の光景

昨日、近所のスーパーに行った。

緊急事態宣言も発令されたため、自粛となるこの週末。

ひとまず食料品を買いに行った。

午前中にもかかわらず、みな遠出が出来ないためか、いつもの

土曜日にしては店内は混雑していた。

土日の献立をイメージしながら買い物を進め、鮮魚コーナーで

ふと足をとめた。

きびなごが30匹ほど入っていて、278円。

値札のところにも「お買い得!!」とのシールが添付されている。

きびなごも銀色にキラキラ輝いていてとても新鮮そうだ。

ただ、一つ残念なのが自分がきびなごを調理したことが無いという

ことだけだ。

キラキラ輝く小さなお買い得のお魚達を見ていたら、ふと老夫婦が

やってきた。

奥さんはお買い得のきびなごを見て旦那さんに「美味しそうね、

今日はこれにする?」と話しかけている。

それに対して旦那さんは小さい声で返事をしていたが、奥さんが

きびなごのパックを買い物籠に入れたのを見ると賛同したようだった。

そして「内臓取るのは大変そうだね」と言って夫婦でクスクス笑って

いた。

そう。きびなごはとても小さなお魚でたぶん10センチもないくらい。

そのお魚が30匹くらい入っているので、お料理などにするとしても

30匹分の下処理が必要と思われる。

なんというか、そういう面倒くささを超越しても購入する、

しかもそれを二人でクスクス笑いながら話している。

すごく平和な、そしてとても幸せな日常の光景をそこに見たように

感じた。

たぶん、二人にとってはきっと記憶にも残っていないような当たり前

のそのやり取りであるかもしれない。

でも、その光景を見た無関係な自分には、なんともいえない幸せの

お裾分けをしてもらったような気がした、そんな土曜日のひと時だった。