時間があったので昔に流行ったマトリックスを全編見た。
昔の映画ではあるが内容は現代でも十分通用するものだと思う。
ネタバレにはなるが、結局人類が生きているこの世界は、
実はコンピューターが作りだした仮想世界であって、
本当はみな無機質な世界で発電者のような場所で機械につながれて
生かされており、その生体エネルギーを機械に吸収されている、
という内容だ。
その中で、その真実に気付いた人間達が目覚めてその機械に
支配された世界から「本物の世界」を取り戻そうと戦うという
話であった。
色々考えさせられる映画ではあったものの、中でも一番印象に
残ったのが一度目覚めたものの、機械と取引を行い、また「仮想世界」
に戻してもらう人物の話だった。
彼は一度は目覚めたものの、目覚めた真実の世界は仮想世界で
味わっていた美味しい食事も美味なワインも綺麗な生活も無く
無機質な栄養価だけがある不味い流動食のようなものと、
機械の整備に使うためのアルコールしかないような灰色の世界・・
そしていつ収束するかも分からない機械との戦い。
そんな現実よりは、たとえ機械に支配され自分の生体エネルギーを
提供させられているとしても、その「事実」を忘れることができ、
仮想世界の中で与えられた五感や快楽を享受できるのであれば
自分を再度その世界に戻してほしいと機械にお願いしたのであった。
そして、どうせ戻るならプロのスポーツ選手か大金持ちにしてほしい、
とお願いするのである。
最初はなんて情けないクズ人間なんだ、と思ったのであるが、
でも自分だったらどうなんだろう、と考えると・・・
自分もどうせ生きるのであれば真実を知らないまま、
例え機械が作った仮想世界であっても、その中で自分の考える
人間らしい彩のある生活を送り死んでいきたいと思うかもしれない。
先日、自分はスマホの故障に伴い機種変更をやむなくしたのであるが、
その際5G対応のものになった。
5Gが始まる当初は健康被害やその他の色々な情報を見ていて
気持ち悪いのでしばらくは4Gのままで良いと思っていたものの
自分の予算の範囲では4G対応機種はもうあまりなく、
不本意ではあるが5Gの対応のものを使うようになっているのである。
コロナのワクチンだって当初心配ではあったが結局2回の接種も
済ませている。
結局自分の思想や意見ではなく最終的には経済的な理由や世論、
経済活動のために色々なものを受け入れていることを考えると
もし自分が映画「マトリックス」に出ていても、絶対機械と
闘う主役にはなれないだろうな、と思ったのである。