suzume blog

Pythonを勉強中です。日々雑多なことを書いています。

WHOの蛇と杖のマーク

コロナの関係でWHO関連の記事を読んだり、テドロスさんの

写真を見ることも増えたのであるが、その時、彼の背景に

蛇と杖のマークがあるのに気が付いて、何だか気になったので

どんな意味があるのか調べてみた。

 

これはギリシャ神話のアスクレピオスの杖を蛇を意味している

ものらしい。

アスクレピオスは「治療の神」であり、杖に巻き付いた蛇は

古くから「医学」と「医療職」の象徴であるという。

なるほど!面白いなと単純に思った。

 

本来蛇は毒を持つ生き物であり、それに噛まれてしまうと命を

落とすことすらある。

でも一方では、蛇の毒は「薬」として使われることも知られて

いる。

麻薬だって癌などの疼痛緩和治療に役立つし、効果の強いものは

使いようによっては良くも悪くも使える、ということである。

たくさんありすぎると毒が強すぎて使用者の生命を脅かすので

あるが、少しの量を正しく使えば生命を救う力があるのである。

これって、麻薬や蛇の毒以外にも言えることで、「モノ」だけで

なく「人」やその「資質」「性質」にも当てはまることだと思う。

 

そして、「ウィルス」や「菌」もそれは当てはまるのではないかと思う。

人体には「大腸菌」などを代表とする様々な菌が共生していて、

それは人間が生命を維持するのに必要不可欠な存在なのである。

でも、もしかしたらこの世の何かの生き物にとっては有害な存在で

大腸菌」のせいで生命を維持できない生き物もいるかもしれない。

たまたま「人間の体に有効な働きをする細菌」だったのである。

そして、ウィルスを原因とした感染症も「人間に有害な影響を及ぼす

もの」であるかどうかで対応が決まるのだと思う。

 

これから先はあまり言葉にしない方が良いかもしれないのであるが、

でも物事には二面性があって、全てが善もしくは悪で片付けられる

話は少ないと思う。

二面性というのは短期的に直接与える影響のほかに、長期的に見て

結果的に与える影響である。

例えばコロナについても短期的に見れば、経済も停滞し死傷者も多く

人々の生活は不便となり良いことなんて何一つ無いように思われる。

でも、その一方ではコロナのおかげで、結果的にデジタル化が推進し

一般人レベルでもテレワークやオンライン会議、キャッシュレス決済

などが通常考えられる何倍のスピードで進んだのである。

現金で、対面で・・そういうものしか使用できない人達は淘汰され

良くも悪くもそれまでの概念ややり方は世界的に終了し「次の時代」

へと一気に進んだような気がする。

これが良いことなのか、もっと先になってみてからでないと判断は

できないのであるが、それでも、いつか行くであろう道をこのコロナ

のおかげで何倍も加速したのは間違いないと思われる。

 

アスクレピオスはゼウスの孫で、医者であったがその医療の力で

死者まで蘇らせてしまい、そのせいでゼウスの怒りを買って雷で

殺されてしまったのである。

最近の技術はデジタル以外にもバイオや宇宙技術、様々なものが

加速度的に進歩している。

それらの技術により、いつかは「より優れた人間」が作られる

ようになり、そしていつかは「死」すら無くなるかもしれない。

 

でもギリシャ神話で「神の領域」に人間が手をのばしたために

殺されてしまったアスクレピオスのように、いつか自然の摂理を

無視した人類がゼウスの怒りを買うことになるような気がして

すごく心配なのである。