少し前に実家に帰った。
お昼にお蕎麦をごちそうになったのだが、その時に気が付いた事がある。
ネギが白いのだ。
家を出て、自分で料理をするようになって気が付いたのだが、
意外とネギは白い部分が少ない。
特にシャキシャキしている白い部分についてはとても希少価値が高い。
(と自分では感じている)
自分は長ネギなら白い部分が一番好きなのであるが、
それでも白い部分は使い切ってしまっていて、
やむなく緑の部分を使う時もある。
でも、思い返せば実家で母親のご飯を食べていた時は冷奴にしても
納豆にしても、付け合わせで出てくるネギは必ず白い部分だった。
しかもシャキシャキの根本に近いとても良い部分。
それを当たり前のように、出してくれていた。
家族の人数から考えたら、もしかしたら母は緑の部分を食べていた
のかもしれない。
全くそんな事に気が付かなかった。
そして今回出してくれたお蕎麦の付け合わせのネギも
白くてとてもシャキシャキで。
自分で料理をするようになって初めて気付く母の思いやり。
子供には一番美味しいところを食べさせたいという思い。
そんな思いに気が付いて、当たり前に食べていた白いネギに
胸が一杯になったのである。