今年の初詣。
近所の神社に行った。
そこは毎年同じような時間帯に参拝しているのだが、
ここ数年はコロナのせいか寂しいくらい人がいなく閑散としていた。
しかし、今年は全く違っていた。
神社の鳥居の外まで参拝者の列が連なりなんとも賑やかになっていた。
ここしばらくお参りするのに待つという事が無かったので
多少は戸惑いもあったが、どこからともなくお囃子の音楽なども
聴こえてきて一気にお正月らしさのある神社となっていた。
だいたい家族単位で横並びの列となり、少しづつ前へ進んでいた。
自分の前は5人の家族連れだった。
恐らく40代くらいのお父さんとお母さん、中学生くらいの娘たち。
反抗期に差し掛かる年代かとは思うが、お正月のせいか
もとから仲良し家族なのか、彼らはとてもなごやかな雰囲気を醸し出していた。
お父さんと娘たちは前日見た紅白歌合戦の話をしていた。
そして、ふと話の途中で突然お父さんがダンスをし始めた。
話の流れとダンスから紅白にも出場した「新しい学校のリーダーズ」
の首振りダンス。
わりと流行った振り付けだったので自分も知っていた。
お父さんはとても上手であった。
すると娘も父親に合わせて踊り始めた。
とても自然な流れであった。
恐らく家でもそんな感じなのだろう。
彼らの家での雰囲気が浮かんできた。
自分の家ではあまり父親と会話する事もなく、
ダンスをする雰囲気も無かった。
特別厳格な家ではなかったが父親が踊り出した事も無く、
父親に合わせて踊りたいと考えた事も無かった。
父親とダンスを踊りたかったという事を言いたいわけではなく、
参拝の待ち時間についつい親娘で首振りダンス。
そんな他人の家庭の風景がこんなに第三者である自分
の記憶に残るのはなんとも不思議に感じたのである。
新年早々幸せのお裾分けをいただいた気分であった。