suzume blog

Pythonを勉強中です。日々雑多なことを書いています。

ギャンブルの記憶

時間があるせいか、ふと昔の事を思い出した。

人生初めてのギャンブルの思い出である。

ギャンブルといっても競馬とかパチンコとかそういう正当なもの

ではなくてゲームセンターの競馬ゲームである。

 

中学一年生の頃、友人とたまたま入ったゲームセンターに

競馬ゲームのようなものが設置されていた。

ゲーム自体そこまで好きではないのであるが、何となく流れで

友人とともにその競馬ゲームにコインを投入したのが最初である。

まずは一枚。

馬は5頭の設定で、その中で一番勝率が高い馬に掛けた

記憶がある。

当たりだとしても倍率もとても低い。

そしてそこでは勝ちとなり、3枚になってコインが戻ってきた。

そこで今度は全てのコインを一枚づつ、倍率の低い馬に掛けてみた。

今度も当たり、5枚になってコインが戻ってきた。

思いつきで次は全ての馬に1枚づつかけてみたところ、偶然なのか

高い倍率の馬が勝ち、かなりの枚数になってコインが戻ってきた。

当初1枚で始めたのがその時には20枚くらいになったのだ。

味を占めた自分は今度は4枚づつ全ての馬に掛けたところ

当たり前だが、一等の馬の倍率×4倍でコインが戻ってきた。

そんな掛け方を繰り返し、自分のコイン入れの籠にはかなりの

コインが溜まっていた。

その籠のコインを見て友人が興奮していたのを憶えている。

でも、自分はそれを見てなんだか急に白けた気分になった。

 

当たり前の話だが全ての馬に掛ければ必ず当たる。

コインがあれば何でもできてしまうのだ。

負ける事はないし、必ず勝つのだ。

「結局コインを持っている人が楽してコインを増やす事ができるのだ」

中学一年生で世の中の経済の事などたいして分かってもいなかった

のであるが、それでも何だか人生の縮図を知ったような気分になり、

とても嫌な気分になったのを憶えている。

それ以来、競馬ゲーム含めギャンブルと言われるものはしていない。